「識別のリブ」という言葉を聞いてもわかる人はいないかもしれません。
この識別のリブとはシャンプーの容器の横にあるギザギザのこと。
このギザギザはシャンプーとリンスを区別するために付けられているそうです。
確かに洗髪していると、いちいちシャンプーかリンスか確認するのも面倒だし、わかりにくい表示もあります。
そんなときにはこのギザギザがあれば、目を瞑っていても判別できます。
他にも牛乳パックの扇状切欠きもありますよね。
この切欠きは目の不自由な方々がさわっただけで、種類別牛乳ということと、切欠きの反対側が開け口ということがわかるようにしています。
こういった商品をユニバーサルデザインというそうです。
ユニバーサルデザインとは、文化・言語の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わずに利用することができる施設・製品・情報の設計のことです。
簡単に言えば、誰にでも簡単にわかりやすく安全に使えることでしょう。
左利きの人から「この世の中にあるモノは右利きのデザインだから使いにくいモノばかりだ。」と聞いたことがあります。
右利きである私はそんなことを考えたことすらありませんでした。
確かに包丁もハサミも急須も自動販売機のコイン投入口もほとんどが右利きの人が使い易い設計になっています。
大人になるまでそんな設計になっていることに意識することすらありませんでした。
当たり前と思えば、ほとんど無意識に考えず行動しています。
しかし自分の中で、「不便だ」とか「何で」といった考えが浮かぶことにより、無意識から意識化され考えることができるようになります。
しかし、人は困らないとほとんど意識ができないと言ってもいいでしょう。
この部分は今回の内容のことだけではなく、全てのことに言えるとても重要なことなので、是非覚えておいてください。
この誰にでも利用できるデザインにすることというのは、かなりの心遣いアンテナが必要なのではないかと思います。
通常であれば気付かないことを気付き設計(デザイン)するわけですからかなりのアンテナが張り巡らせていることでしょう。
困った人にしかわからないことを想像し、設計できる人は間違いなく心遣いアンテナの達人だと思います。
また他にもユニバーサルデザインがどんなものがあるのか探して、気付くのもアンテナを広げることになると思います。
是非、たくさんの心遣いに気付いてみてください。