【心遣いアンテナ30 想像する力】

心遣いアンテナということでコラムをずっと書かせていただいておりますが、心遣いの基本となることは想像する力のことではないでしょうか?
想像する力というのは、人により豊かかそうでないかという違いがありそうですが、実はあまり変わりません。

ここで想像力ということを簡単に説明をさせていただきますと、ほとんどの人は想像するときに映像を思い出すことが想像する力と考えがちですが、実は人が持っている五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)の全てが想像力になるのです。
つまり、視覚的要素を使っていない人でも他の要素を使い同じように想像しているため想像する力にさほど変わりはありません。
では心遣いの基本がなぜ想像する力なのかといえば、相手の仕草や表情、そして会話などといった数え切れない情報をもとに、

「この人は何を考えているのだろう?」
「この人が望むことは何だろう?」
「この人は何を言って欲しいのだろう?」
・・・etc

といったことを自分の中で仮説を立てることが大事なのです。

キャバクラで「お客様がタバコを持った瞬間にライターで火を点けることができないと一人前ではない」といった話を聞きますが、これもお客様の情報を逃さずキャッチし、その瞬間を見逃さない努力があってできるのです。
タバコを持った瞬間に次の行動はライターに火を点けると大体決まっています。
お客様のライターがすぐわかる場所にあればいいのですが、すぐに出てこない場合もあります。

そこに気付くことということは相手のことを見ているからできることなのです。

これは何もキャバクラだけの話ではありません。例えば誰かと一緒に仕事をしている時などその人に指示を出されなくても次に使う道具や器具、書類といったもの(何でもいいのですが)を前もって準備し、そっとあなたの懐に入れておくのです。

そして相手の仕草や、表情に注意をし何かを言おうとした瞬間に笑顔で「はい」と渡してあげれば、相手の心をグッと掴むことは間違いありません。

ここで注意が必要なのですが、相手が心地よい感覚になってもらって初めて心遣いになるのであって、相手が心地よい感覚にならなければそれはおせっかいに変わるということです。

初めて体験すること以外のことはすでに経験済みです。(当たり前ですが)
ということは経験した記憶があるということは、未来に向けてどうなっていくかは想像できるだけの力が自分の中に備わっているということです。

さりげない心遣いは誰にでもできるのはわかるはずです。
たまに想像が外れることもありますが、そんなこと対した問題ではありません。
自分の中ではすごく気になることでも相手にしてみれば、全然気にならないことがほとんどです。
失敗を恐れて何もしないよりは是非とも自分の想像する力がどこまで通用するのか楽しんでみてはいかがでしょうか?

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